「私には無理」と思っていたこと|山で考えた、今の自分でできる形

今の自分でできる形を選んでみる。北アルプスの稜線を歩く登山者の写真を基にした見出し画像

この記事の要約

「やめておく」と「無理をしてやる」の間に、今の自分でできる形はないだろうか。北アルプスでの登山と、事務所を休んで山へ出かけた経験から、私が考えたことを書きました。何を選ぶかは、人それぞれでいい。ここからの時間の使い方を考えるきっかけになればと思います。

2026年10月の三連休に、夫と北アルプスへ行ってきました。
爺ヶ岳から鹿島槍ヶ岳へ。
三連休の北アルプス。
高気圧が張り出して、お天気はバッチリ。
ここしばらく、毎日のようにPCの前で縮こまっていたので、
久しぶりに自分の視界を思いきり広げたくなりました。

今の私の体力で行けるところを選ぶ

ただ、ひとつ問題がありました。
今回は、歩荷トレーニングをしていなかったんです。
テント泊となると、
食料やテント、寝袋などを入れたザックは10㎏を超えます。
いつもなら、その荷物を背負って歩くために、
事前に想定される重さの荷物を背負ってトレーニングをします。
もっと簡単に言うと「山登りに行くための山登り」です。
今回は、9月が雨続きだったこともあり、それをしていない。
昔の私なら、
「仕事もあるし」
「準備不足だし」
「今回はやめておこう」
となっていたかもしれません。
でも今回は、
「準備できていないのに無理して行く」
でもなく、
「準備できていないから行かない」
でもなく、
今の私の体力で行けるところを選びました。
北アルプスでも、比較的登りやすいと言われる柏原新道を使って、
初日は種池山荘まで。
実際、10㎏以上のザックを担いで歩き出してみると、
「今の私には、このくらいが限界やな」
と思いました。
それでいい。
今の自分の状態を客観的に見て
今の自分でできる形を選べばいい。
そんなことを思いました。

山を始めて変わった、仕事の休み方

私が本格的に山登りを始めたのは、2012年頃です。
もともと私は運動があまり好きではありませんでした。
中学校の頃は軟式テニスをしていたけれど、
それ以降は体育の授業以外で体を動かすことはなかったような気がします。

まさか自分が、
テントを担いで何日も山を歩くようになるなんて、
それまでの私は想像もしていませんでした。
山を始めたことで、
もうひとつ変わったことがあります。
それは、仕事の休み方でした。
司法書士事務所には、
お盆とお正月以外に休暇なんてない。
長い間、そんなふうに思っていました。
お客様から連絡があった時に私が不在だったら、
不安にさせてしまうんじゃないか。
そんな理由をつけていましたが、
今になって思えば、
本当は仕事が途切れることが怖かったのかもしれません。
10年ほど前、
世間がお盆休みでも何でもない時期に、
思い切って2週間、事務所を閉めてモンブランへ行きました。
帰ってきて、毎月身近な街の法律家として書いているコラム「ミニコミ明石」にその体験を書いたところ、あるお客様から電話がありました。
「そんな生き方、素敵ですね!」
そう言ってくださったんです。
私はたぶん、
休んだら信用を失うと思っていた。
仕事を空けたら、
お客様が離れていくと思っていた。
でも、
応援してくださる人もいた。
自分が「こうに違いない」と思い込んでいたことが、
必ずしもそうではなかったんですよね。

「こうに違いない」は、絶対ではなかった

山で得たものは、
体力だけではありません。
しんどくて、
もう歩きたくないと思うことはよくあることです。
ひぃーっと悲鳴を上げたくなるような怖い場所を心臓バクバクで通ったこともある。
天気や自分の体調を見ながら、
進むか、戻るか、休むかを決めることもある。
そういう経験を重ねてきたことで、
普段の生活の中で何かあっても、
「あの時に比べたら、今の方がマシやな」
「まあ、なんとかなる」
と思えることが増えました。
「胆力」がついたと言えるのかもしれません。

山に身を置いていると、
日常では「こうするものだ」「これは無理だ」と思い込んでいたことが、
実は、それほど絶対的なものではなかったと気づくことがあります。

ちっぽけな自分ではあるけれど
無力ではないことを教えてもらってきた気がします。

何を選ぶかは、人それぞれでいい

私にとっては、それが山だったというだけで、何を選ぶかは人それぞれでいい。
ある人にとっては、
一人で頑張ることをやめることかもしれないし、仕事以外の何かに夢中になることかもしれない。
また、ある人にとっては、今ある暮らしを、もっと大切にすることかもしれない。

もし今の生活に
どこか物足りなさを感じている人がいるとしたら。
「私には無理」
「私は苦手」
「もう年だから」
そう思っているものの中に、
まだ自分でも知らない可能性が眠っていることもあると伝えたい。

ここから先の時間を、何に使うのか

2026年10月22日のCOCONAO第4回のテーマは、
「やりたいこと、やらないこと」
です。
やりたいことを見つける時間、
というよりも、
これからの自分は、
何に時間を使いたいのか。
何を大切にしたいのか。
そのために、
何をもう持たなくてもいいのか。
そんなことを、
一度立ち止まって考える時間にしたいと思っています。
「こうするものだ」
「私には無理」
「今さら」
そんなふうに、
自分でも気づかないうちに握っているものも含めて。
ここから先の時間を、
何に使うのか。
一緒に考えてみませんか。

第4回は、2026年10月22日(木)20:00〜21:30、Google Meetで開催します。参加費は8,800円(税込)。今回だけの参加も可能です。対話とワークを中心とするため、アーカイブ動画はありません。申込締切は10月21日(水)正午です。

COCONAO第4回「やりたいこと、やらないこと」の詳細・お申込み

著者について

こたか真子/小高司法書士事務所。司法書士・心理カウンセラー。法律の問題と気持ちの両面から、人生の節目の相談に向き合っています。

プロフィール

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