この記事の要約
AIは、相続手続きの流れを知る助けになります。ただ、戸籍を読み解いて相続人を確認し、書類をそろえて手続きを終えるまでには、実際の確認と作業が必要です。自分で進めることも、専門家に任せることも、選択肢の一つ。個人情報の扱いにも気を配りながら、どこまで自分でするかを考えてみませんか。
2026年10月、試しにAIにこんなふうに聞いてみました。
「相続が起きた。何から始めればいい?」
すると、
死亡届など最初に必要になる手続きから、
遺言書の確認、
相続人の調査、
財産や借金の確認、
相続放棄、準確定申告、相続税申告の期限、
さらに、
税理士、司法書士、弁護士の役割まで、
詳しく整理して答えてくれました。
相続登記の義務化についても触れられているのを見て
思ったのは、
「ざくっとした質問でも、ちゃんと答えてくれるな」
ということでした。
半年前に比べても精度は上がっているように感じます。
相続手続きについてまったく知らない人でも
相続が起こったとき始めに何を確認すればいいのか。
いつまでに何をしなければならないのか。
どんな専門家に相談するのか。
以前なら、
直接、専門家に聞いたり本を読んだりしないと分からなかったことが、ほんの30秒で相続に関する手続きの全体像が示されました。
AIを使いながら自分で相続手続きを進めることができる。
そんな時代になりました。
ここからは、
AIの回答を読みながら、
感じたことを3つあげます。
司法書士に相続手続きを依頼するメリットって、なんだろう?
1つ目は、
「これだけAIの活用が進んだ今、司法書士に相続手続きを依頼するメリットって、なんだろう?」
ということです。
たとえば、
AIに「相続人を確認しましょう」
と言われれば、ふーんそうかと思う。
「で、どうやって確認するの?」
と聞けば、
「亡くなった方の戸籍を集めましょう」
と、やり方も教えてくれる。
でも「戸籍を集めただけで終わり」ではなく、
実際には、本当に他に相続人がいないかを戸籍から読み解く力が必要です。
そのほかにも
たとえば
「亡くなった方に借金がないか確認しましょう」
と言われたら、
金融機関からの借入れだけでなく、
誰かの保証人になっていなかったか
確認すべきことに気づけなければなりません。
遺言書がないか。
不動産はないか。
預貯金や株式はどこにあるか。
ひとつ分かると、
また次に確認することが出てきます。
もちろん、その都度AIに
「この場合はどうするの?」
「これはどう調べればいいの?」
「次は何をすればいい?」
と、質問しながら進めることもできます。
AIは、手続き全体の流れを整理したりするにも役立ちます。
でもAIは、
目の前の相続案件を実際に扱った経験から
「この場合はここも確認した方がいい」
と責任を持って問いを立ててくれる専門家ではありません。
本人は問題だと思っていなかったことが、
実は確認の必要なことだった、
ということもよくあります。
司法書士に相続手続きを依頼するメリットのひとつは、
必要な情報を司法書士が漏らさず集めたうえで、
「この人の場合は、どんな手続きが必要なのか」
を総合的に考えて判断してもらえる安心感にあると言えそうです。
どこを確認するか。
何を先にするか。
どこまで調べればいいか。
別の専門家につなぐ必要があるか。
司法書士は、相続手続きを進めるための道筋を持っています。
AIを使って自分で進める場合は、その道筋を自分で確かめながら進むことになります。
正しい道筋が見えていなければ遠回りをしたり、
確認すべきことを見落としたり、
途中で「これで合っているのかな」と
立ち止まってしまうこともあるかもしれません。
個人情報をどこまでAIに渡していいの?
2つ目に
「自分の場合」をAIに詳しく聞こうとすると、
親やきょうだいなどの親族関係や、
財産、借金、家族の事情など、
個人情報を入力する場面も出てきます。
AIサービスによって情報の扱いは異なりますが
「AIで整理できるか」と「どこまで個人情報を入力するか」は、別の問題として考えておいた方がよいでしょう。
特に他人の個人情報については慎重に取り扱うべきものになります。
「分かった」と「終わった」の間には、距離がある
3つ目は、
「分かった」と「終わった」の間には、距離がある
ということです。
AIに、
「相続登記が必要です」
と教えてもらっても、
それだけで登記が終わるわけではありません。
実際の戸籍や資料を確認し必要な書類を整え、
申請をする必要があります。
預貯金などの遺産承継も同じです。
金融機関ごとに必要な手続きを確認し、
書類をそろえて、
現実に手続きを進めていく必要があります。
やり方が「分かった」から手続が「終わった」まで。
その距離をどう埋めるかは、人それぞれでいい。
AIの回答も精度が上がった今だから
私は、AIで調べながら
自分で手続きを進めるのも「あり」だと思っています。
どちらが正解ということではなく、
違いを知ったうえで、
「私は、どこまで自分でやって、どこから人に任せるか」を選べばいい。
自分ですること、任せることを一緒に整理する
小高司法書士事務所では、
最初から
「相続登記を相談したい」
「遺産承継について聞きたい」
とご相談の内容が決まっている方はもちろん、
自分の場合はどれにあてはまるのかわからない
という方でもお気軽にご相談いただけます。
今、何が起きているのか。
何を確認する必要があるのか。
自分ですること。
司法書士に任せられること。
今はまだ決めなくてもいいこと。
まずは、
そこを一緒に分けて整理するところから
お話をうかがっています。
相続が起きて、
「何から手をつけたらいいのか分からない」
「調べてみたけれど、自分の場合はどうしたらいいのか分からない」
そんな時は、
迷わず「はじめての相談」をご利用ください。
そこから一緒に、道筋をつくっていきます。
はじめての相談:45分・6,600円(税込)。
この記事を書いた人
司法書士・心理カウンセラー こたか真子
小高司法書士事務所 代表/司法書士登録名:小高真子
滋賀県大津市を拠点に、20年以上にわたり司法書士として法律実務に携わっています。相続登記、遺産承継手続き、遺言書作成のサポートを中心に、ご相談に対応しています。
心理カウンセラーとしての経験も生かし、手続きの背景にある家族関係や気持ち、これからの暮らしにも耳を傾けます。法律の問題と気持ちを一緒に整理し、ご本人が納得して次の一歩を選べることを大切にしています。
人生に寄り添う、かかりつけカウンセラー&司法書士





