人生の節目に立つあなたへ、白山と図書館で見つけた「小さな好奇心」の育て方

石川県立図書館の本棚

日々、司法書士として法律の専門的な手続きに携わり、心理カウンセラーとして皆様の心の機微に寄り添っていると、ふと思うことがあります。

親の介護、家族関係の変化、そして「これからの人生をどう生きていくか」という問い。
人生の節目に立つとき、私たちはつい、誰かのために、あるいは「こうあるべき」という役割のために一生懸命になりすぎて、自分自身の「小さな好奇心」に耳を傾ける余裕をなくしてしまいがちです。

先日、私は還暦という人生の大きな節目を迎えました。
この新しい扉を開くにあたり、自分へのご褒美として平日2日間の休暇をいただき、「知の探究の旅」へ出かけました。心と身体を解放したその旅で感じた、これからの人生を選び直すためのヒントを、お話しさせてください。

「静」の知:石川県立図書館で、忘れていたワクワクに出会う

「知」の一つ目は、前からずっと行きたかった石川県立図書館へ。

石川県立図書館の円形に広がるエントランス

この図書館は、本が表紙を向けて陳列されているのがとても魅力的。普段は手に取らないジャンルの本にも、つい手が伸びてしまいます。

石川県立図書館の好奇心を知月する陳列

円形の通路を歩きながら、ふと目にとまったのは、世界の建築美「螺旋階段」の写真集でした。

こんな写真集があるんだー!と言う驚き。
そうっと表紙を開いてみた。
「うわ〜、きれい!」
見たことのない様式美。ページをめくるたびに心臓が高鳴る。
「素敵だなぁ、見てみたいなぁ。どうやって造ったんだろう?」
頭の中で感嘆符と疑問符が躍っています。

「知る」ことの楽しさ。それは、理屈ではなく、驚きや発見によって自分の内側がムクムクと動き出す感覚そのものでした。

「動」の知:還暦の白山。五感で味わう16kmの山歩き

「知」の2つ目は、石川県と岐阜県にまたがる活火山、白山(標高2,702m)へ。
この時期の白山に登るのは初めてでした。残雪と初夏の緑が混ざり合う、変化に富んだ登山道。

  • 登山口:別当出合
  • 行程:御前峰 〜 大汝峰
  • 歩行距離・標高差:約16km / 累積標高差1,800m
    白山の室堂を見下ろす

深い雪に覆われていた山肌も、初夏を迎える頃には、可憐な高山植物が花を咲かせます。

可憐な高山植物の花

濃いピンク、薄いピンク、黄色、白、紫、薄紫と、この世に存在する色という色が全部そこにあるんじゃないかと思うほど。森の中では鶯やカッコウが鳴き、乾いた風が少し冷たくて気持ちいい。

青く澄んだ空の下、夫と二人で一歩ずつ。
最後はヘロヘロになって下山しましたが、身体を動かし続ける「動」の中で、自分の感覚と静かに向き合う。
そんな贅沢な対話の時間がありました。

静の中の動、動の中の静。二つの知が行き来する場所

今回、この二つの「知の旅」をして確信しました。
「静」の中にありながら内側が動く驚き。そして「動」の中にありながら自分の感覚と静かに向き合う時間。

この二つを行き来することで、知は深まり、広がっていく。そしてまた、新たな「未知」への好奇心が生まれていくのだと。

「未知」との出会いは、ただ外で体験するだけでは終わりません。見たもの、聞いたものから、自分は何を感じ、何を思ったのか。
自分との対話を愛おしみ、何度も反芻(はんすう)する。その時間こそが、単なる出来事を「記憶よりも深い体験」へと昇華させてくれるのです。

日常のウズウズに、そっと耳を傾けてみませんか?

慌ただしい日常の中にあっても、きっと私たちの中には小さな「好奇心」がウズウズしているはずです。でも、私たちはなかなか、そんな小さな声に耳を傾ける余裕がありません。

好奇心は、面白がるところに湧く原動力。
なぜ、心が動いたのかなんて、わからなくても大丈夫。

もし今、あなたの心が「これからどう生きよう?」と揺れているなら、どうかその小さなウズウズを無視しないで、そっと耳を傾けてみてください。本を開く「静」の時間でも、外を歩く「動」の時間でも構いません。

自分との対話を愛おしむこと。そこから、ここからの人生の新しい扉が、きっと開き始めます。心の中にある「小さなウズウズ」に耳を傾けてみませんか?


司法書士・心理カウンセラーとして、人生の節目に立つ皆様の「ここからの選び直し」をサポートしています。相続や遺言、介護のお悩みなど、何かあればいつでもお気軽にご相談ください。

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